ただの「水不足」じゃなかった? つってしまうその前に知っておきたい水と体の話
梅雨が明けると急に暑さが本格化してきますね。 この時期になると「なんとなくだるい」「足がよくつる」「寝ていて突然のこむら返り…」という声が増えてきます。 それ、実は脱水のサインかもしれません。
体の60%は水。でもただの「水」ではない
私たちの体は約60%が水分でできています。
しかしその“水”はただの水道水とは違い、**ナトリウムやカリウムなどの電解質を含む「体液」**として、体内をめぐっています。
汗をかいたり、体が熱を持ったりすると、この体液の一部が失われます。
ここで「水だけを大量に飲めばいい」と思いがちですが、それは逆効果になることも。
水だけで補うと体液が薄まり、細胞の中と外のバランスが崩れてしまい、筋肉や神経が正しく働かなくなるのです。
なぜ「足がつる」の?
筋肉がつるのは、筋肉の興奮をコントロールしている電解質が乱れることで起こります。
とくにナトリウムやマグネシウムが不足すると、筋肉がリラックスできず、過剰に収縮したまま戻らなくなる状態に。
これが、いわゆる「こむら返り」や「つった」状態です。
気づかないうちに進んでいる「かくれ脱水」
脱水というと「喉がカラカラになる」「めまいがする」といった症状を想像しがちですが、実は軽度の脱水はとても気づきにくいのが特徴です。
以下に1つでも当てはまるようであれば、体はすでに水分不足に傾いているかもしれません。
🔍セルフチェック:もしかして脱水かも?
- 皮膚をつまむと、戻りがゆっくり(特に手の甲)
- 口の中がネバネバする
- 便秘がちになってきた
- 尿の色が濃くなってきた
- 足がつりやすくなった
- 最近なんだか眠りが浅い
どう補えばいいの?正しい水分補給のコツ
大事なのは「電解質も一緒に補うこと」。
おすすめは:
・常温の水+ひとつまみの塩
・具入りの味噌汁
・経口補水液(OS-1など)
・炭酸水に梅干しをひと粒
カイロ先生からのアドバイス:
「冷たすぎる水」は胃腸を冷やしてしまうこともあるため、体にやさしい温度で、こまめにが基本です。
まとめ:水の摂り方を間違えると、逆につりやすくなる
「水は体にいい」と言われますが、正しく摂らなければ、逆に体調不良を引き起こすことも。
とくに足のつりやだるさを感じやすい方は、ただ水を飲むのではなく、“体液”を意識した補給を心がけてみてください。
👉次回予告|ストレッチ編
次回のストレッチ編では、こむら返りに有効なふくらはぎ(腓腹筋・ヒラメ筋)をやさしく伸ばすセルフケアを紹介します。 夜中のつりが気になる方、ぜひお楽しみに!
【カイロ先生の体なび】は、毎週火曜に「体のしくみ・メカニズム」視点から、
土曜には「自宅でできるセルフケア・ストレッチ」をご紹介しています。