目の疲れは首から始まる〜眼精疲労と姿勢の関係〜
はじめに
「目が疲れる」「目の奥が重い」「夕方になると頭痛が出る」
こうした症状でお悩みの方は多いのではないでしょうか。
目薬を使ったり、画面から目を離して休憩したりしても、
なかなかスッキリしない──
実はその眼精疲労、目そのものではなく“首の状態”が原因になっていることがあります。
今回は、眼精疲労と首・姿勢の関係について、体の仕組みから解説していきます。
眼精疲労は「目だけの問題」ではない
目は顔に付いていますが、構造的には頭の一部です。
そしてその頭を支えているのが首(頚椎)です。
頭の重さは、およそ 5〜6kg。
この重さを首の骨と筋肉でバランスよく支えることで、
目の筋肉や神経も安定して働くことができます。
しかし、首の位置や姿勢が崩れると、
目の周囲の筋肉は無意識のうちに緊張し続けることになります。
これが、
「目を使っていないのに疲れる」
「休んでも取れない眼精疲労」
につながっていくのです。
ストレートネックとクレーンネック
眼精疲労と深く関係しているのが、首の姿勢異常です。
ストレートネック
本来、首の骨(頚椎)には前弯と呼ばれる自然なカーブがあります。
しかし、長時間のスマホやパソコン作業により、このカーブが失われ、
首がまっすぐになってしまった状態を「ストレートネック」と呼びます。
ストレートネックになると、
頭の重さを骨ではなく筋肉で支えることになり、
首や後頭部の筋肉が常に緊張します。
クレーンネック(頭部前方位)
もう一つが「クレーンネック」です。
これは、頭が胴体よりも前に突き出た姿勢のことを指します。
画面をのぞき込むような姿勢を続けることで起こりやすく、
頭の重さが前方にずれるため、首への負担はさらに増大します。
※ストレートネックとクレーンネックは別の概念ですが、
実際の臨床では同時に起こっているケースが非常に多いのが特徴です。
首の不安定さが目に影響する理由
首の後ろには「後頭下筋群」と呼ばれる、
頭と首をつなぐ小さな筋肉群があります。
これらの筋肉は、
- 頭の微調整
- 視線の安定
- 眼球運動の補助
ストレートネックやクレーンネックによって首が不安定になると、
後頭下筋群は常に緊張し、
その結果、目の動きやピント調整にも負担がかかります。
つまり、
姿勢の崩れ → 首の緊張 → 目の疲れ
という流れが生まれるのです。
デスクワークで眼精疲労が悪化しやすい理由
デスクワークでは、
- 前かがみ姿勢
- 画面を見続ける目線
- 呼吸の浅さ
この状態が続くと、
首の筋肉は休む時間がなくなり、
目も「緊張したまま使い続ける」状態になります。
その結果、
目の疲れだけでなく、
肩こり・首こり・頭痛を伴うケースが増えていきます。
まとめ:〜目を楽にしたいなら首から見直す〜
眼精疲労は、目の使いすぎだけで起こるものではありません。
ストレートネックやクレーンネックといった姿勢の崩れが、
首を不安定にし、目の疲れを慢性化させていることが多いのです。
次回(土曜日)は、
首をひねらず、安全に目と首を同時に楽にするセルフケアを紹介します。
「目がつらい」と感じたときこそ、
首と姿勢に目を向けてみてください。
【カイロ先生の体なび】は、毎週火曜に「体のしくみ・メカニズム」視点から、
土曜には「自宅でできるセルフケア・ストレッチ」をご紹介しています。
