健康診断シリーズVol.1
健康診断で「脂質異常」を指摘されたら?
コレステロールと中性脂肪の役割を解説
はじめに
健康診断の結果が返ってくるこの時期、
「コレステロールが高いですね」
「血糖値に注意しましょう」
と言われて気になっている方も多いのではないでしょうか。
実は、日本人の健康診断で比較的多く指摘される項目には傾向があります。
代表的なものとして、
- 脂質異常(LDLコレステロール・中性脂肪など)
- 血糖値異常(血糖値・HbA1cなど)
- 血圧異常(高血圧)
これらは自覚症状が少ないため、
「特に体調は悪くないから大丈夫」
と思ってしまいがちです。
しかし、症状がないうちから生活習慣を見直すことが、将来の健康につながります。
今回は、健康診断で特に指摘されることの多い「脂質異常」について、コレステロールや中性脂肪の役割、数値が高くなる原因、改善方法についてわかりやすく解説します。
コレステロールは悪者ではない?
「コレステロール」と聞くと、体に悪いイメージを持つ方も多いかもしれません。
しかし、コレステロールは、
- 細胞膜の材料
- ホルモンの材料
- 胆汁酸の材料
つまり、コレステロールそのものが悪いわけではありません。
大切なのは「バランス」です。
健康診断でよく見る脂質の項目
① 総コレステロール(TC)
血液中のコレステロール全体の量を表します。
最近では、総コレステロール単独よりも、LDLやHDLの値を重視して評価することが多くなっています。
② LDLコレステロール(悪玉コレステロール)
肝臓で作られたコレステロールを全身へ運ぶ役割があります。
増えすぎると血管の壁にたまりやすくなり、動脈硬化の原因になることがあります。
LDLコレステロールが高くなる主な原因
- 脂質の多い食事
- 運動不足
- 内臓脂肪や肥満
- 喫煙
- 遺伝的な体質
改善のポイント
- 揚げ物や脂身の多い肉を食べ過ぎない
- 青魚や大豆製品を取り入れる
- ウォーキングなどの有酸素運動を続ける
- 適正体重を目指す
③ HDLコレステロール(善玉コレステロール)
余分なコレステロールを回収して肝臓へ戻す働きをしています。
HDLコレステロールが低くなる主な原因
- 運動不足
- 喫煙
- 肥満
- 糖尿病やメタボリックシンドローム
改善のポイント
- 毎日少しでも体を動かす
- ウォーキングや軽い運動を習慣にする
- 禁煙する
- 適正体重を維持する
④ 中性脂肪(TG)
余ったエネルギーを蓄える役割があります。
必要な栄養素ですが、増えすぎると脂質異常症の原因になります。
中性脂肪が高くなる主な原因
- 食べ過ぎ
- 甘いものやジュースの摂り過ぎ
- アルコールの飲み過ぎ
- 運動不足
- 肥満
改善のポイント
- 間食や糖質の摂り過ぎに注意する
- アルコールは適量を心がける
- 食後の散歩など体を動かす習慣をつける
自覚症状がないからこそ注意
脂質異常症の怖いところは、自覚症状がほとんどないことです。
しかし、長い年月をかけて血管に負担をかけ続けると、動脈硬化が進行し、
- 心筋梗塞
- 脳梗塞
健康診断は、症状が出る前に生活習慣を見直すきっかけともいえます。
まずは「全部変える」より「一つ変える」
健康診断で数値を指摘されると、
「運動しなきゃ!」
「食事制限しなきゃ!」
と気負ってしまいがちです。
しかし、大切なのは無理なく続けることです。
例えば、
- エレベーターではなく階段を使う
- 夕食後に10分歩く
- ジュースを水やお茶に変える
- 夜食を控える
まとめ:
コレステロールや中性脂肪は、体に必要な大切な成分です。
しかし、増えすぎたりバランスが崩れたりすると、将来の病気につながることもあります。
健康診断の結果は、体からのメッセージです。
「まだ症状がないから大丈夫」と考えるのではなく、生活習慣を見直すきっかけにしてみてはいかがでしょうか。
次回は「運動が苦手でも大丈夫|脂質異常対策の簡単エクササイズ」と題して、無理なく続けやすい運動やストレッチをご紹介します。
【健康コラム】は、毎週火曜に「体のしくみ・メカニズム」視点から、
土曜には「自宅でできるセルフケア・ストレッチ」をご紹介しています。
