膝をラクにするには?
仕事前・仕事中・寝る前で使い分けるセルフケア
はじめに
前回は、階段の上り下りで膝が痛くなる原因は、必ずしも「年齢」だけではないことをご紹介しました。
膝は単独で働いているわけではありません。
太ももの筋肉や股関節、足首などと連動しながら、毎日の歩行や立ち座り、階段の上り下りを支えています。
そのため、膝の負担を減らすためには、膝だけを見るのではなく、**膝を支える周囲の筋肉や関節にも目を向けることが大切**です。
今回は生活の中のタイミングに合わせて、2種類のストレッチを使い分けてみましょう。
カイロ先生の豆知識
ストレッチにはさまざまな方法があります。
今回ご紹介するのは、
AISストレッチ
筋肉を自分で動かしながら、短時間伸ばす方法です。
約2秒程度伸ばして元に戻す動きを繰り返します。
体を動かす前や、仕事中のリフレッシュにも取り入れやすい方法です。
スタティックストレッチ
筋肉をゆっくり伸ばし、その姿勢を一定時間キープする方法です。
お風呂上がりや就寝前など、ゆっくり体を整えたい時間におすすめです。
同じ筋肉をケアする場合でも、目的によって方法を使い分けてみましょう。
仕事前・仕事中のすき間時間に!
AISストレッチ
- 「これから仕事や家事をする」
- 「座りっぱなしだったので少し体を動かしたい」
ストレッチ①:太ももの前を動かすAISストレッチ
左右5〜10回
- 方法:
- 椅子や壁につかまり、体を安定させます。
- 片方の膝を曲げ、かかとをお尻へ近づけます。
- 太ももの前が軽く伸びたところで、約2秒キープします。
- ゆっくり足を戻します。
- これを5〜10回繰り返します。
- 強く引っ張らず、軽く動かしながら行いましょう。
- 膝に痛みが出る場合は無理をせず、中止してください。
ストレッチ②:ふくらはぎのAISストレッチ
左右5〜10回
- 方法:
- 壁に手をつきます。
- 片足を後ろへ引きます。
- 後ろのかかとを床につけたまま、体を前へ移動させます。
- ふくらはぎが軽く伸びたら、約2秒キープします。
- 元の位置へ戻ります。
- これを繰り返します。
- 足首の動きを意識しながら、無理のない範囲で行いましょう。
- 長時間立ちっぱなしの仕事をしている方にもおすすめです。
ストレッチ③:椅子に座ってできる股関節AIS
左右5〜10回
- 方法:
- 椅子に浅めに座ります。
- 片方の膝を両手で抱えます。
- ゆっくり胸の方向へ引き寄せます。
- お尻や股関節周辺が軽く伸びたら約2秒。
- ゆっくり戻します。
- これを繰り返しましょう。
- 背中を無理に丸めすぎず、股関節を動かすことを意識しましょう。
- デスクワークで長時間座っている方にも取り入れやすい方法です。
お風呂上がり・寝る前に!
ゆっくり伸ばすスタティックストレッチ
- 一日の仕事や家事が終わったあとには、ゆっくり筋肉を伸ばすストレッチがおすすめです。
ストレッチ①:太ももの前側ストレッチ
左右20〜30秒
- 方法:
- 横向きに寝る、または壁などにつかまりながら立ち、片方の足首を持ちます。
- かかとをお尻に近づけ、太ももの前側をゆっくり伸ばします。
- 腰を反らせすぎないように注意しましょう。
ストレッチ②:太ももの裏側ストレッチ
左右20〜30秒
- 方法:
- 椅子に座り、片足を前へ伸ばします。
- 背中を無理に丸めず、股関節からゆっくり体を前へ倒しましょう。
- 太ももの裏側が心地よく伸びる位置でキープします。
- 「つま先に触ろう」と無理をしなくても大丈夫です。
ストレッチ③:ふくらはぎストレッチ
左右20〜30秒
- 方法:
- 壁に手をつき、片足を後ろへ引きます。
- 後ろのかかとを床につけたまま、ゆっくり体重を前へ移動させます。
- ふくらはぎが伸びていることを感じながらキープしましょう。
今日覚えてほしいこと
「ストレッチは、いつ行うかで使い分ける!」
仕事前・仕事中のすき間時間
短時間で繰り返す「AISストレッチ」
お風呂上がり・寝る前
ゆっくり伸ばす「スタティックストレッチ」
その日の生活に合わせて取り入れることで、無理なく続けやすくなります。
膝を支える筋肉も大切です
ストレッチで筋肉や関節を動かしやすくすることに加えて、膝を支える筋肉を適切に使うことも大切です。
特に階段の上り下りでは、太ももの前側の筋肉が重要な役割を果たします。
そこで、最後に簡単なエクササイズもご紹介します。
椅子からのゆっくり立ち座り
- 5〜10回
- 方法:
- 安定した椅子に浅めに座ります。
- 足を肩幅程度に開きます。
- 膝が内側へ入らないよう注意しながら、ゆっくり立ち上がります。
- 立ち上がったら、再びゆっくり座ります。
- 勢いをつけず、太ももやお尻の筋肉を使うことを意識しましょう。
- 痛みが出ない範囲で行うことが大切です。
まとめ:
膝の負担を減らすためには、「膝だけを何とかしよう」と考える必要はありません。
太ももや股関節、ふくらはぎなど、膝の動きに関係する部分も一緒にケアすることが大切です。
そして、
動く前や仕事中にはAISストレッチ。
一日の終わりにはスタティックストレッチ。
というように、そのときの目的に合わせて使い分けてみましょう。
無理なく続けられる方法を見つけることが、毎日の体づくりにつながります。
「毎日20分ストレッチをしよう!」と決めても、忙しいとなかなか続きません。
まずは、
「仕事へ行く前に1種類」
「休憩時間に1種類」
「寝る前に1種類」
というように、生活の中に小さく組み込んでみるのがおすすめです。
続けるためには、**完璧にやることより、無理なく習慣にすること**が大切ですよ。
- 階段の上り下りがつらい
- 膝を動かすと痛みがある
- 立ち上がるときに膝が気になる
- 自分に合った運動方法が分からない
- 膝以外にも股関節や足首の動きが気になる
膝の不調は、お身体の状態によって原因や必要なケアが異なります。
当院では膝だけでなく、股関節や足首、姿勢や体の動きなども確認しながら、お一人おひとりのお身体に合わせたケアをご提案しています。
気になる症状がある方は、お気軽にご相談ください。
朝晩の気温差が大きくなる季節。
「特に何をしたわけでもないのに、急に腰が痛くなった……」
そんな経験はありませんか?
次回は、季節の変化と体の状態の関係、そしてぎっくり腰を防ぐために日常生活で意識したいポイントについてご紹介します。
