健康診断シリーズVol.3
健康診断で血圧が高いと言われたら?
血圧が上がる仕組みと今日からできる対策
はじめに
健康診断シリーズではこれまで、「脂質異常」
と「血糖値・HbA1c」についてご紹介しました。
今回は、健康診断で指摘されることの多い「血圧」についてです。
血圧は年齢とともに高くなる傾向がありますが、生活習慣を見直すことで改善が期待できる場合もあります。
まずは、「血圧とは何か」を知ることから始めましょう。
カイロ先生の豆知識
人の血管をすべてつなぐと、約10万kmになるといわれています。
これは地球を約2周半もできる長さです。
心臓は、この長い血管へ休むことなく血液を送り続けています。
そのとき、血液が血管の内側を押す力が「血圧」です。
血圧って何?
血圧とは、心臓から送り出された血液が血管を押す力のことです。
心臓がギュッと縮んで血液を送り出したときの圧力が最高血圧(収縮期血圧)、心臓が広がって次の血液をためているときの圧力が最低血圧(拡張期血圧)です。
健康診断でよく見る「120/80mmHg」という数値は、この2つを表しています。
ホースで考えると分かりやすい!
血管をホースに例えてみましょう。
庭で使うホースに水を流している場面を思い浮かべてみてください。
ホースがまっすぐで十分な太さがあれば、水はスムーズに流れます。
しかし、ホースが細くなったり、途中を踏んでしまったりすると、水を流すためにはより強い圧力が必要になります。
私たちの血管も同じです。
加齢や生活習慣などの影響で血管が硬くなったり狭くなったりすると、心臓はこれまでと同じ量の血液を送るために、より強い力で押し出さなければなりません。
その結果、血圧が高くなってしまうのです。
血圧が高くなる主な原因
① 塩分の摂りすぎ
塩分を多く摂ると、体は塩分濃度を一定に保とうとして水分をため込みます。
その結果、血液量が増え、血管にかかる圧力も高くなりやすくなります。
② 血管の老化(動脈硬化)
年齢を重ねたり、生活習慣の乱れが続いたりすると、血管は徐々に硬くなります。
弾力を失った血管では血液が流れにくくなり、血圧が上がりやすくなります。
③ 運動不足・肥満
運動不足や体重の増加は、心臓への負担を大きくします。
また、肥満は高血圧だけでなく、糖尿病や脂質異常症など生活習慣病とも深く関係しています。
④ ストレス・睡眠不足
ストレスを感じると交感神経が優位になり、血管が収縮します。
また、睡眠不足が続くと自律神経のバランスが乱れ、血圧が高くなりやすくなることがあります。
今日からできる高血圧対策
① 減塩を意識する
日本人は塩分を摂りすぎる傾向があるといわれています。
汁物を飲み干さない、調味料をかけすぎないなど、小さな工夫から始めてみましょう。
② 適度な運動を続ける
ウォーキングや軽い筋力トレーニングなど、無理なく続けられる運動がおすすめです。
毎日でなくても、週に数回続けることが大切です。
③ 体重を適正に保つ
体重が増えると心臓への負担も大きくなります。
食事と運動を組み合わせ、無理のない範囲で体重管理を行いましょう。
④ 睡眠と休養を大切にする
質の良い睡眠は、自律神経のバランスを整え、血圧の安定にもつながります。
夜更かしや睡眠不足が続かないよう心掛けましょう。
カイロプラクティックでできること
カイロプラクティックは、高血圧そのものを改善することを目的とした施術ではありません。
しかし、姿勢の乱れや長時間のデスクワークなどで首や肩、背中の筋肉が緊張している方は少なくありません。
当院では、お身体の状態や生活習慣を確認しながら、姿勢や体の使い方、セルフケアについてもアドバイスしています。
健康づくりの一つとして、日頃から体を整えることも大切です。
まとめ:
血圧は、自覚症状が少ないまま進行することもあるため、「サイレントキラー(静かな病気)」と呼ばれることもあります。
だからこそ、健康診断で「少し高め」と言われた段階から生活習慣を見直すことが大切です。
まずは毎日の食事や運動、睡眠など、できることから少しずつ取り組んでいきましょう。
病院で測ると緊張して血圧が高くなる「白衣高血圧」や、病院では正常でも家庭では高い「仮面高血圧」というケースもあります。
健康診断の結果だけで判断せず、ご家庭でも定期的に血圧を測る習慣をつけると、ご自身の体の変化に気付きやすくなります。
高血圧対策としておすすめの運動を、自宅で無理なく始められる方法とあわせてご紹介します。
【健康コラム】は、毎週火曜に「体のしくみ・メカニズム」視点から、
土曜には「自宅でできるセルフケア・ストレッチ」をご紹介しています。
